2011-04-30

札幌南青洲会病院での研修を振り返って


2年次研修医 小川 絵奈

お久しぶりです。
4月は緩和ケア研修で札幌南青洲会病院でお世話になりました。
1年次の時、痛みを訴える患者さんの鎮痛に苦労することが多かった私にとって、札幌南青洲病院での研修は本当に楽しみなものでありました。
研修が始まって、「鎮痛にこんな方法があるの!?こういう症状ってこんな薬が効くんだ!!」というような驚きがたくさんありました。ぜひ鹿屋に帰ったらこの経験を患者さんのために活かしていこうと思います。

患者さんの生き方、死とはどうあるべきかということについても考えることができました。
在宅ホスピスをされているDrから「死を贈り物とする」という言葉を頂きました。旅立たれる方が多くの人にプレゼントすることができる最後の場であると。

その話を聞いたとき私の中の死に対する考えは大きく変わりました。
研修を始めてから私にとって担当の患者さんの死は本当に悲しくて悔しいものでした。

まだ一緒に過ごしたかったという思いが私をそう感じさせていたのだと思います。
ホスピス病棟で亡くなられる患者さんを何人も経験しましたが、ご家族は悲しみの中にも笑顔や充足感も感じておられるような方も多々見受けられました。私にとって本当に衝撃的なことでした。
この1ヶ月間の経験を通して、死とは決して悲しいだけのことではない、温かいものも含まれ得ることであること、旅立たれることは患者さんとその患者さんを愛する方々にとって最後の大事な大事なイベントであることを学びました。
その場面をお手伝いするためにとても重要な役割を担っているのがすべての医療スタッフです。そのためには医師や看護師だけでなく、医療ソーシャルワーカーなどその他多くのスタッフの力が必要となります。
患者さんは十人十色の生活、社会背景があるわけですから、チーム医療を行わないと患者さんの満足のいく医療は行えないこともわかりました。

10月にはまた鹿屋での研修を再開します。私が学んだことを上手く大隅鹿屋病院の患者さんに合う形で活かしながら、研修スタートできたらと思います。
次は横浜の日野病院、行ってきます(`^´)>!!

1 件のコメント:

  1. 研修委員長 田村幸大2011年5月1日 18:59

    小川先生

    報告ありがとうございます。

    多くの研修医の先生方が、研修が始まって間もなく、ターミナルの患者さんやご家族とどのように向き合っていけば良いのかわからないと悩むようになります。
    そんな中で昨年は札幌南清州会病院の四十坊先生に講演をお願いする事となりました。

    報告を読んで、札幌南清州会病院の研修に行ってもらって良かったなと感じました。
    是非、先生が学んだ事を鹿屋に持ち帰って下さい。

    しばらく外病院での研修が続きますが、頑張って下さい。

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