2009-02-20

私の病状報告

2009年2月19日

私の病状報告

研修委員長 田村幸大


2月11日夜から激しい左顎関節の痛みが出現、さらに13日には左顔面の触覚低下、左聴力低下が出現しました。
当初は顎関節症かと思っておりましたが、顎関節症では説明不能な症状を伴うようになったため、16日に当院でCT,
��RIの検査を受けました。


その結果、腫瘍の存在が疑われ、18日に鹿児島大学病院耳鼻咽喉科を受診し、ある程度診断が確定しました。


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align="right" /> 病名は「副咽頭間隙腫瘍」でした。

初めて聞く病名でした。

以下、説明を受けた内容です。

良性腫瘍が8割程度とされているものの、悪性の可能性も否定出来ない事

術前検査としてPET検査が必要である事

三叉神経を圧迫している症状が出てきているため手術が必要である事

手術は全身麻酔下で下顎に沿って大きく切開する必要がある事

重要な神経や血管が集まっている領域なので手術自体の難易度が高く、後遺症が残る可能性がある事


16日の検査で腫瘍の可能性がある事を知った時には正直動揺しました。その日の夜、妻に話をしたところ、妻は涙を流していました。
私は平静を装って話していましたが、涙を流している妻の姿に私も涙が溢れるのを止める事が出来ませんでした。

これまで多くの患者さんに癌の告知を行って来ましたが、自分の事となると弱いものです。実際に自分の体に腫瘍が見つかって、これまで
「患者さんの立場になって」と軽々しく言っていた事に恥ずかしくなりました。


今後25日にPET検査を受け、その後に入院日が決まる予定です。


術前検査のため時々、勤務を抜ける事があるかと思います。いくら若い体と言っても簡単な手術ではありませんので、
入院期間はある程度の期間に及ぶものと推測されます。

井戸院長をはじめとして病院幹部より仕事を減らす事・休む事も提案されましたが、腫瘍性病変である事から仕事をしていても、
家で寝ていても病気の経過に何ら影響を与えない事になります(これが感染症であれば積極的に休む道を選んでいたはずです)。
私自身の希望として、入院までは今まで通り勤務する事としました。
幸い日常生活で困っている事は固形物を食べる事が出来ない事と左聴力が低下している事くらいで、頭はしっかり働いていますし、
手もしっかり動きます。医師になってからの11年間、ひたすら臨床医として日々生きてきた私にとっては、
何もせず休んでおく事の方がはるかに辛い事なのです


6年前に私一人からスタートした大隅鹿屋病院の内科がどうなるか心配もありました。幸い劉をはじめとして貴島、中永、
前薗の4名の内科医が私の抜ける分を埋めてくれます。その中で一人一人がたくましく成長してくれるはずです。また、
後期研修医の有馬もこのブログの中で私の勤務を手伝う旨、表明してくれました。私から頼んだ訳でも無かったので、嬉しく思いました。


徳田虎雄理事長の筋萎縮性側索硬化症(ALS)とは比較にもなりませんが、
このような病気を経験する事で医師としてさらに成長できるものと確信しております。


今回の件で多くの方々に少なからずご迷惑をお掛けするとは思いますが、私の成長に手を貸すと考えてお手伝い頂ければ幸いに存じます。


 



7 件のコメント:

  1. 有留 大海2009年2月20日 19:41

    田村教授、昨日はお疲れ様でした。
    4月から僕も内科を回るので、微力ながら頑張らせていただきます!
    先生が不在の間も、振り返りレポートや勉強会も江口くんとちゃんと続けていきます。研修医のことに関しては心配せずに11年分の休みだということで、治療に専念してください。

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  2. 坂本 宣弘2009年2月20日 22:23

    正直なんと声をかけていいかわかりません。
    が、自分の納得のいく治療を受けてほしいです。
    治療が済むまで何か助けることができる事があるならメールください。
    最善の経過をたどるよう祈ってます。

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  3. 都会の研修委員長2009年2月20日 23:07

    水曜日に奥様から直接お話を伺いました。奥様は普通に話されていましたが、、、、
    昨日直接先生とお話しさせて頂きましたが、物事は良い方向に考えましょう!
    ゆっくり休んで、今後の生き方とか(特に教育担当副院長先生から話を聞かれると良いかもしれませんね(^.^))今まで読めなかった本を読むとか色々出来ると思います。
    それから先生も書かれていますが、やはり劉先生がかなりレベルアップするでしょう!
    その他病院全体が先生が元気に退院して復帰するまで頑張ろう!という雰囲気になるはずですから、、、、、大隅鹿屋病院の業績は伸びるでしょうね、、、、院長先生特別ボーナスを!
    昨日の説明会では私の病院だけでなく、鹿屋の事も宣伝しておきましたので、ついでに私にもボーナスをお願いします。

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  4. 研修委員長 田村幸大2009年2月21日 9:58

    幸い20日頃より顎関節の痛みは軽減してきており、固形物の摂取も可能となってきました。久しぶりにきちんとした物を食べると、何もかもが美味しくて、すごく得した気分になります。しっかり食べる事で身も心もだいぶ元気になってきました。ご心配をお掛けして申し訳ございません。
    有留先生
    先生達はしっかりやってくれると思っていたので、安心していました。肝っ玉母さんの臼井さんもいますからね。
    先生が内科を回ってくれる時期に入院している可能性が高いので、指導できない事を申し訳無く思います。
    坂本宣弘へ
    ��大学時代の親友で名古屋徳洲会の外科医)
    初コメントありがとう!
    気持ちだけで嬉しいよ!
    都会の研修委員長さんへ
    ��PC、宮崎大学説明会、浜松医大説明会と3日連続お会いしていますね。鹿屋の宣伝もして頂きありがとうございました。
    先生が書かれている通りだと思います。ある一人の人物に依存しすぎる組織は、組織としては未熟だと思います。私が一時的に抜けても、何も変わりなく業務が遂行されていれば、私が今まで後輩達の指導をしっかりしていたと評価して良いでしょう。逆にガタガタになるのであれば、これまで私が指導していたように見えて、実は何も指導できていなかったという事になるのでしょうね。
    ここは部下を信じて、治療に専念します。

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  5. 有留 大海2009年2月21日 18:01

    田村教授
    教授から直接の教えを受けれないのは残念ですが、教授の愛弟子で僕の師匠である劉先生のもと頑張りたいと思います。
    内科はいまどんな感じでしょう?
    最近冬のため、朝がゆっくりになっていたりしてないですか?奥田先生の教えを受けた僕が内科を回る時には7:30からカンファですかね!!

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  6. 5階東病棟美人ナースの皆さんより!2009年2月27日 5:36

    私たちがしっかりと患者さんと内科の先生達を支えて守っていますからね!安心して休養をして、またたくさん勉強会しましょう!

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  7. 内科部長 田村幸大2009年3月2日 6:38

    いつもお世話になっている5階東病棟の美人ナース軍団の皆さん
    コメントありがとうございます。
    内科病棟で勤務されている皆さんの前では「研修委員長」より「内科部長」と名乗った方がなじみがありますね。
    あと1ヶ月は元気に仕事に励みますのでよろしくお願いします。
    退院したら早速、アメとハリセンの勉強会を開きましょう!

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