2009-12-31

この1年ありがとうございました

2009年12月31日
この1年ありがとうございました
研修委員長 田村幸大

今年一年、当院の臨床研修に御協力いただき本当にありがとうございました。なぜか病院ホームページではGoodresident12月号を見る事が出来ないので、12月号に掲載した原稿を一部改編して掲載させて頂きます。

「みんなで見た夢の結末」

早いもので2009年も終わります。来年は今年以上に多くの研修医が集りますので、さらに皆さんにお世話になりますが、よろしくお願い致します。

この1年は当院の臨床研修の中で歴史に残るような出来事がいくつもありました。以下、記憶をたどってみたいと思います。

1.定員6名に増えたにも関わらずフルマッチ

過去最高3名の採用にとどまっていた事、全国的に見れば本当に交通アクセスも悪い田舎にある病院である事などを考慮すると奇跡的です。徳洲会グループ33研修指定病院の中でも6番目に多いマッチ者数でした。「こんな田舎に来てくれる医学生がいるはずが無い」という声も耳にしますが、「良い研修を提供すれば環境は克服出来る」という事が証明されました。

2.卒後臨床研修評価で4年認定

見学の学生が増えて来た事、研修医が少ないながらも続けて入ってくるようになった事によって、自分達の臨床研修は良くできていると驕りが生じつつありました。第3者評価を受ける事で、不足している点を改善しつつ、良い点を伸ばしていく事に繋がると考え受審しました。準備過程の苦労は大きかったものの、4年認定という非常に良い評価を頂きました。
なお、卒後臨床研修評価の受審は鹿児島県初で、先日の鹿児島県初期臨床研修連絡協議会では非常に高い評価を頂きました。

3.振り返りレポートの定着、他病院への拡がり

昨年12月から取り組み始めた「振り返りレポート」も気付いたら1年が経っていました。このレポートについては機能評価のサーベイヤーからも非常に高い評価を頂きました。また、臨床研修指導医講習会でもたびたび紹介させて頂き、静岡徳洲会病院でも導入されました。当院で始めた取り組みが拡がっていきつつあります。

4.臨床研修修了式の開催

臨床研修で一番大切なのは研修医自身の研修に取り組む姿勢である事は間違いありませんが、それだけでは研修は成り立ちません。時間を割いて指導に当たる指導医、研修医の診療をサポートしてくれるコメディカルの存在抜きでは成り立ちません。さらに研修医の診療を受け入れてくれる地域の理解も必要です。一人で成長出来る訳では無く、多くの人々の直接的・間接的な支えの末に成長できているのです。そのような中、研修医の成長した姿を見て頂き、みんなでお祝いをしようという事で研修修了式を企画しました。幸い多くの方に参加して頂く事が出来ました。

5.初のクリニカルクラークシップの受け入れ

鹿児島大学医学部6年生が1ヶ月間、クリニカルクラークシップで当院で研修されました。当院としては初の受け入れでしたが、2年次の有留先生を中心に多くの先生方に熱い指導して頂きました。

6.研修委員長に悪性腫瘍が!→自然に縮小

最後に私事ですが、2月末に頭蓋底腫瘍が見つかりました。一時は三叉神経の障害を伴い経口接種が困難となり左顔面の感覚消失を合併しました。悪性腫瘍の疑いが高く手術予定でしたが、手術2日前に撮影したCTで腫瘍性病変が縮小していたため、手術キャンセルとなりました。患者体験をする事が出来たと同時に健康でいる事の重要性を再認識し、3年ぶりに走る事を再開しました。「まだまだたくさん仕事をしなさい」と神様からチャンスを頂いたのかと思います。

まとめ

私は卒後臨床研修評価機構のサーベイヤーの資格を取得したので、先日とある病院にサーベイに伺いました。その時、印象的だったのは、受付でサーベイヤーとして来院した旨を伝えたところ「聴いておりませんが、確認してみますのでお待ち下さい。」と言われ、そのまま10分ほど待ちました。当院では全職員に機能評価の受審日である事が周知され、病院全体で機能評価に臨む姿勢が出来ていた事を考えると、新鮮な驚きを覚えました。同時にこの事が臨床研修における当院の飛躍の秘訣だったのかと気付きました。

オノ・ヨーコは「ひとりで見る夢は夢でしかない。しかし誰かと見る夢は現実です。」と語りました。

私たちは「大隅鹿屋病院を良い研修病院にしよう。そして多くの良い医師を育てよう。」という夢を見てきました。一人では無く、研修に関わる多くの人達が一緒に見た夢だったから現実になったのだと気付きました。

来年は新病院の着工も控えております。来年もみんなで大きな夢を描きましょう!



最近の1週間

2009年12月30日
最近の1週間
教育管理部 臼井之枝 

今年も明日で最後となります。
1年はあっという間に過ぎて行きますね・・・
最近、私はブログに参加していなかったので、最近の研修医情報をお伝えしたいと思います。

少し遅くなりましたが、24日クリスマスイブに研修医の先生方と一緒にケーキを食べました。
田村先生からのクリスマスプレゼントです。
去年も、2種類のケーキを購入して皆で食べようと準備していましたが、結局、皆バラバラで食べた思い出があります。
それは・・・
去年の24日の外来が多く、夕方まで診察をしていた田村先生。
お昼ごはんも食べずに診察をしていたので、先に食べちゃったんです!
食べてすぐに、関連病院へ当直の応援へ・・・・
今年こそはと、夕方外病院で研修中の有留先生も夕方合流して、一緒に食べました。
勿論、2種類のケーキは循環器内科の辻先生のご実家のケーキです!

久しぶりに、少ない人数ですが揃った研修医の先生方と色々な話をしながら食べました。
『美味しい!』と何回言ったことでしょう。 DSC01418

ケーキの匂いにつられて?? 少し遅れて有馬先生が、部屋へ。
あっという間に、ケーキは無くなります。。。。。
皆さん、見事な食べっぷりでした。
私の感覚からすると、男性は甘いものは嫌いなはずでは??
しかし、田村先生を始め、研修医の先生達はみんな甘いものが大好きです。

私達職員は、今年は院長先生の計らいでケーキが届きました。
とても嬉しかったです。
美味しく頂きました。(院長先生、ありがとうございました)


12月で有留先生は、小児科研修修了。
江口先生は、整形外科修了。
本当に早いです。
江口先生は、昨日、整形外科の処置があり、それを木村先生がビデオ撮影・・・・
今朝、SEさんにお願いをして、パソコンに取り込んでもらいました。
江口先生が編集したら、皆さんにもお見せ出来ると思います。
私は、撮影ビデオを見て、江口先生、凄く成長したんだなと実感しました。
本当に、とても良い指導医の先生方ばかりで、研修医の先生方は幸せだなと感じました。



2009-12-29

緩和ケア研修会

2009年12月29日
緩和ケア研修会
2年次研修医 江口徹郎

久しぶりにブログを書きます・・・・

医療センターの産婦人科・小児科研修中の時のことなのですが、
「緩和ケア研修会」というものが開催されました。
http://www.pref.kagoshima.jp/hospital/kanoya/oshirase/topics.html

「がん対策基本法」と言えば、第164回国会で故山本孝史議員が早期成立を訴えたことで有名です。
その「がん対策基本法」に基づき、各都道府県のがん対策計画の基本となる「がん対策推進基本計画」が閣議決定されました。
その「がん対策推進基本計画」では
「すべてのがん診療に携わるわる医師が研修等により、緩和ケアについての基本的な知識を習得する」
ことが目標として掲げられています。DSC01327
これに基づき、厚生労働省は「がん診療に携わる医師に対する緩和ケア研修会の開催指針」を制定しました。
この指針に基づき、地域のがん診療連携拠点病院で
「がん診療に携わる医師が緩和ケアについての基本的な知識を習得し、治療の初期段階からの適切な緩和ケアの提供体制を整備することを目的とする緩和ケア研修会」
を開催するわけです。

日程は下記のURLで確認できます。
http://www.pref.kagoshima.jp/kenko-fukushi/kenko-iryo/seikatusyukan/cancer/kanwa-k.html
来年度入局する研修医の皆さんも、チャンスがあれば受講希望してみると今後の為になると思います。

私も疼痛時のアセトアミノフェンやオピオイドの投与量は勉強になりました。
また医師役、患者役等のロール・プレイも味わうことが出来ます。
私にとっては研修がもうすぐ修了するという時期ではありますが、医師としての経験は先輩研修医からすると全然無いに等しいのでとても貴重な体験となりました。

将来の専門とする診療科に関わらずこういった勉強はとても大切だと感じました。
これからも残りの研修頑張ろうと思います!



2009-12-24

嘘をつく方法も覚えましょう

2009年12月24日
嘘をつく方法も覚えましょう
救急部長 木村圭一

悪い本も読まないと良い本かどうか判断できないと言う意見があります。

同じように嘘をつく方法を知らないと、正しい事は言えないとも言えます。かなり強引ですかね(^_^)。

今回は嘘をつく方法を少し勉強しましょう。と言っても、本の宣伝です。かなり古い本ですが「統計でウソをつく方法」(ブルーバックス)と言う本です。是非読んでみて下さい。女性にウソをつく方法については、人生経験豊富な院長に習って頂ければ幸いです。

ちなみに、世の中にはウソが3つあるそうです。
・政治家の公約
・医者の大丈夫ですよ!
・統計

それからもう一つありました。院長の絶対大丈夫!!でした(^.^)。

統計でウソをつく方法はいくつかあるのですが、一例を挙げます。本の引用です。

「米西戦争の間、米軍の死亡率は1000人につき9人であった。一方、同期間のニューヨーク市における死亡率は、1000人につき16人であった。さて、米海軍の徴募官たちは、最近、この数字を使って、海軍に入隊した方が安全だと宣伝していた。」

これは二つの意味でウソがあります。

1000人中9人と16人は0.9%と1.6%です。型のごとくNNTにしてみると、死亡率が0.7%下がったと言う事で、1÷0.7×100=142.86です。約143人の人が米軍に入るとそのうち一人が死亡せずに済むと言う訳です。残り142人はほとんど死にませんし、死んだとしても運命だと言う事です。この数字が統計学的に意味があるかどうか、、、、

それから比較するデータの背景が異なります。軍隊に入るような人は若い男性でしょう。ニューヨークには女性もお年寄りも、病気の人も多いでしょう。単純に比較してはいけません。

が、こう言った事を知っていれば、逆にだます事は簡単です。

また検査でだまされる事もあります。だまされないためには検査でだます方法を知っていなければなりません。

例えば、血糖が100と言う結果が来たとします。血糖は1日何回も測りますので、6時間後は110だったとします。血糖が上がってきているので、注意!!と考えるべきでしょうか?

これは精度管理と言う事から分かります。正確に糖が100と言う液体を作り、それを例えば100回測ると、全て100と出る訳ではなく、時には90となったり、110となったりします。誤差の範囲ですね。これが±1ぐらいであり、例のように血糖が100から110になったとすればかなり高くなったと考えても良いですが、±10ぐらいであれば、最初の100は90から110の間の可能性が有り、次の110は100から120の可能性があると言うことです。よってあまり変わっていないと考えるのがベターでしょう。
以下によれば、血糖は±6mg/dlあるいは10%とあります。
http://www.sysmex-tmc.co.jp/cd/rinsyou/demo/I/HTML/001.htm

以上のようなことを使って、同じ現象でも使い分けることが可能です。
血糖が前回150だった患者さんが、今回160だったとします。

真面目な患者さんには、これは誤差の範囲であり、前回と変りないですよ〜、よく頑張っていますね!このまま頑張りましょう!と言います。

不まじめな患者さんには、最近はたまたまこの値だったと思われ、血糖が10も上がっています!もう少し頑張りましょう!!と言います。

先日クレアチニンの値が0.5ぐらい高く出てしまったようで、確かに受け持ち患者さんのクレアチニンが高かったです。クレアチニンは0.3mg/dlぐらい誤差があるようですが、、、、検査データに騙されて、精査をしようと試みてしまいました。



2009-12-21

鹿児島県初期臨床研修連絡協議会

2009年12月22日
鹿児島県初期臨床研修連絡協議会
研修委員長 田村幸大

久しく原稿を書いていなかったのですが、木村先生8割+江口先生1割+臼井さん1割+有留先生少しという状況になっているため先日の出来事を書きます。

12月19日に鹿児島県初期臨床研修連絡協議会が開催されました。
これは鹿児島県内で研修する研修医が減っているため、県内の14研修病院が連携して研修医を集めようという事で今年発足しました。

その会議の中で、今年6名のフルマッチを達成した当院の取り組みを発表するよう依頼をされておりました。
発表に備えてスライドを準備しましたが、何と会場に着いたらプロジェクターがありません、、、口頭で発表するしか無い状況になりました。動揺している暇も無いため、スライドで準備していた内容を急いで頭に入れて口頭で話す事にしました。配付資料として、"Good
resident"、振り返りレポート、卒後臨床研修評価の資料の3点を準備していました。

ちなみに当初のスライドは以下のような順番で話す予定でした。

題:研修病院としての成長の軌跡 ~環境は克服出来る~

1.病院の見せ方
2.実習生の受け入れ:この部分は有留先生のスライドを流用
3.院内への周知:Good residentや研修進級式の紹介
4.採用者の内訳
5.手作りの工夫:振り返りレポートについて
6.第3者評価:卒後臨床研修評価について

口頭でほぼ同様の流れで説明しました。

その後の懇親会では多くの病院の医師、事務担当者から声を掛けられました。
特に卒後臨床研修評価について質問をたくさん受けました。鹿児島県で第1号の認定であった事や私が鹿児島県唯一のサーベイヤーである事など評価を頂きました。
見学をさせて欲しいとの話もありました。

研修病院としての成長を徳洲会グループの中では評価されるようになりつつありますが、鹿児島県内でも評価して頂けるようこれからも頑張っていきましょう。



2009-12-18

名前を呼びましょう。

2009年12月18日
名前を呼びましょう。
救急部長 木村圭一

イグノーベル賞と言うのをご存知でしょうか?東北の人が、「行ぐ?ノーベル賞?」と言っている訳ではありません。ノーベル賞のパロディーです。Wikipediaによれば、以下の通りです。

http://ja.wikipedia.org/wiki/イグノーベル賞

「人々を笑わせ、そして考えさせてくれる研究」に対して与えられる賞である。ノーベル賞のパロディ的な賞で、1991年に創設された。イグノーベルの名は、「ノーベル賞」に反語的な意味合いの接頭辞を加えたもじりであると共に、「卑劣な、あさましい」を意味する"ignoble"と掛けている。(引用ここまで)

日本人も沢山受賞しています。院長が好きな「バウリンガル」や「カラオケ」は平和賞、「たまごっち」は経済学賞を受賞しています。

http://ja.wikipedia.org/wiki/イグノーベル賞日本人受賞者の一覧

前置きが長くなってしまいましたが、今年の獣医学賞がすごいです。「名前を付けて育てた牛の方が、名無しの牛より乳の出が良くなる」と言う研究です。

名前を付ければ愛着が増し、手間を惜しまず世話をするようになります。牛のストレスが軽減し、乳の出も良くなるそうです。実際、牛一頭で1日当たり1リットルほど増えることが確認されているそうです。

そうなんです!名前は大事です。私の使っているMacは、パソコン(ハードディスク)に名前を付けている人が多いです。大事に使っている証拠ですし、仕事の効率が上がります!!

職場でも同様です。看護師さ〜ん、薬剤師さ〜んでは良くありません。ちゃんと名前を(下の名前やメルアドまで把握しなくても良いですよ。○○君)呼ぶようにしましょう。当院の先生達は名前で呼んでいる人が多いです。

見学に来られた学生さんに対しても、「学生さん」ではなく、○○さん、と皆が呼んでいます。良い事だと思います。

それから、傍観者効果と言うのがあります。側に人がたくさんいるほど責任が不明確となり、大切な事が行われないと言うものです。
http://ja.wikipedia.org/wiki/傍観者効果

誰か〜薬局に行って点滴とってきて〜
誰か〜明日の会議代わりに出てくれない?
看護師さ〜ん、ちょっと来て〜
誰か!誰でも良いから先生呼んで来て!!

では誰も助けてくれません。ちゃんと名前を呼びましょう。

でも名前が分からない事もありますよね。名札を見ようにもじっと見てはいけないし、、、、、私が以前使っていた方法を教えましょう。

「若くてきれいな看護師さ〜ん、オペ着着せて下さ〜い!!」と言うと「は〜い!」と言って多くの方が飛んできてくれます(クラス未確定)。

今度やってみてくいやん!



2009-12-16

おかしいなと思う感覚は重要です

2009年12月16日
おかしいなと思う感覚は重要です
救急部長 木村圭一

おかしいなと思ったらすぐに対処すると言うのは非常に重要です。適切な例を思い出しませんので、古い話です。

今映画になっているJAL(日本航空:Japan Air Line)123便墜落事故ですが、事故の前から飛行中にトイレのドアが開かなくなるとか言う噂があったらしいです。事故の原因と関係があるかどうか分かりませんが、この点をきちんと追求していれば事故は防げたかも知れません。

医療の現場でも、おかしいなと思う感覚は重要です。臨床研修はこれを身に付けるために行うのだと言っても過言ではありません。実例を3つ紹介しましょう。

(1)LDHサブタイプ欠損症
私が学生時代に講義で習ったお話です。乳酸脱水素酵素(Lactate Dehydrogenase:以下LDH)のHサブユニット欠損症と言う病気があります。私の母校の先生達が世界で初めて報告されたらしいです。
難しい事は忘れましたが、私の記憶が確かなら(確かである確率は、、、、ゼロです!)LDHという酵素はM(骨格筋由来)とH(心筋由来)と言う部分があり、この組み合わせによって5つの種類があります。LDH1と言うのはHが4つで出来ていて、LDH2はH3つMが1つ、LDH5はMが4つだそうです(うちの院長はLDH1ですかね。マラソン好きなO先生はLDH5でしょうか)。
http://www.ops.dti.ne.jp/~noah/ketueki/LDHisoenzyme.html
見つかった経緯は次の通りです。ある時私の母校に心筋梗塞の患者さんが来られました。当時は多分トロポニンとかなかった(私が大学に入ったのは1986年。岡田由希子さんが亡くなった年です)でしょうから、白血球とかCRP、LDH等が重要でした(覚えさせられましたから、、、注)。しかし、その患者さんは、他の検査が上昇しているのにLDHだけ正常だったそうです。担当した内科(腎臓が専門だったそうです)の先生は、LDHも上がるはずなのに、、、、これはおかしいんじゃないか?と検査部に調べて欲しいと言って来たそうです。そして、この患者さんはLDHのHサブタイプ欠損症であると言うことが分かったそうです。すごいな〜と思った記憶があります。

(2)整形外科医が見つけた肺がん
整形外科に通院中の患者さんのコンサルトがありました。これは肺がんじゃないでしょうか?と言うのです。確かに指摘された肺のレントゲン写真を見ると腫瘍があります。検査をして手術をした所肺がんでした。単純レントゲンは見逃してもおかしくないぐらい小さく淡い陰影です。私が最初に見ていたら見逃していたかも知れません。
その整形外科の先生に、「先生すごいですね!!」と言ったら、「僕は整形外科医ですよ。分かる訳ないじゃないですか〜レントゲンを見た瞬間に何かおかしいと感じたんです。それで絶対何かあると思って見つけたので先生に紹介しただけ。それだけです。」と言われました。謙遜だとは思いますが、そういうセンスは重要ですね。

(3)子供の外傷
8歳の男の子が中央分離帯の近くで倒れていたと言う事で救急搬入されました。現場では意識がはっきりしなかったようですが、来院時は問題ありませんでした。大きな損傷はなさそうでした。冬だったので低体温もあったのかなと思い帰宅させようとしましたが、担当した研修医は、車にひかれたなら損傷があるでしょうし、そうでなかったら子供が中央分離帯の近くで倒れている(当時は大都会?で研修していましたので、鹿屋にはバイパスにしかない中央分離帯が多かったです)なんておかしいと思い、意識障害→中央分離帯の方へ自分で歩いて行ってそこで倒れたと考え、小児科の先生に相談しました。
精査の結果動静脈奇形があったようです。外科医になっても、内科的な知識も必要なんだよ〜とその先生はこの話を若い先生や学生さんにし続けているそうです。

あれ??と思った時には、きちんと調べるようにしましょう。

そして指導医はそう言ったおかしいんじゃないか??と言う感覚を持っていますので、指導医の言うことはちゃんと聞きましょう!

注 心筋梗塞の時の血液検査の上昇する順番と言うのが私の国家試験時代には重要でした。白血球、CK、GOT、LDH、と続いて、血沈が最後です。これを、、、、

最初白かった(白血球)シーツが、ABCの順に進んで、、、最後は赤くなる

と覚えました。どういう意味かは考えて下さい。もちろん皆さんが思ったことそのものです!私が考えたのではなく、本に書いてあったのです。今はこんなの試験に出ないんでしょうか?最初はトロポニンかラピチェックですかね〜。



2009-12-12

都会では学べないもの

2009年12月12日
都会では学べないもの
救急部長 木村圭一

先日の研修医合同勉強会で、別の病院の先生が、下甑島(しもこしきじま)で研修したと言う報告をされていました。下甑島は全国的に有名な島です。「Dr.コトー診療所」のモデルとなった医師のがいる島です。

研修医勉強会の記事
http://202.133.118.29/trainee_doctor/archives/2009/12/post_260.php
Dr.コトーについて
http://ja.wikipedia.org/wiki/Dr.コトー診療所

そこで研修された先生のプレゼンも興味深いものでした。

5歳の男の子が足が痛いと言って来院されました。海に入って遊んでいたところ、急に痛くなったと言う事でした。担当の先生は骨折か捻挫だと思ってレントゲンを撮ろうと思ったのですが、瀬戸上先生は、「それはオコゼだ」と言われたそうです。

確かにその通りで、治療法は一般的な常識と異なり、温めるのだそうです。温めていたら泣いていたその子は泣き止んで、元気に帰って行ったそうです。

さすがDr.コトーですね!!

先日当院でもあったようです。大人だったので、まあ鎮痛剤で我慢すればよかったようですが、、、、温めてあげたら名医になれたかも??

オコゼの治療法について
http://rockymuku.sakura.ne.jp/syoukjou%20bunnruifunou/okozesisyou.pdf

田舎でしか学べない(もちろん都会でしか学べないものもありますが)ことがあります。是非遊びに来て下さい!



2009-12-11

略語の解説その2(NNTについて)

2009年12月11日
略語の解説その2(NNTについて)
救急部長 木村圭一

NNTとはNumber needed to treatの略です。一人の人を治癒させるために何人の人に治療をしなければならないかという指標です。決してNTT(Nippon Telegraph and Telephone Corporation)の間違いではありません。

100%成功する治療というのはありません。例えば、インフルエンザワクチンを投与してもらうと、インフルエンザの発症率が10%から2%になるとします(ワクチンの効果が80%と表現することもできます)(本当の頻度は注を)。これだけでは意味がよく分かりませんよね。

これを別の言い方にすると、危険率が10%から8%減ったと言う事になります。これを絶対リスク減少と言います。1をこれで割ったものをNNTと呼んでいます。この場合1÷0.08ですから(8%は0.08です)12.5になります。約13人の人にインフルエンザワクチンを打ったら、そのうちの一人はインフルエンザワクチンのおかげでインフルエンザを発症しないですむと言うことです。12人は無駄うちです。打たなくても9割は発症しませんし、打っても2%は発症するのですから、、、、え〜そんな風なの???と思うかも知れませんがそうなんです。
もちろんですが、13人打っても必ずそのうち一人が意味があると言う訳ではありません。もっともっとたくさんの人に使って、割合として13人に一人ぐらいと言う事です。

そしてこのNNTが二桁というのは結構良い数字です。ワクチンの効果が同じ80%でも、何もしないと50%発症するのであれば、ワクチンを投与すると10%に減るので1÷0.4でNNTは2.5です。が、ワクチンを打っても1割も発症します。

別の表現をしてみましょう。

宝くじです。以下によれば、昨年の年末ジャンボ宝くじで2億円が当たる確率は1000万分の1だったそうです。
http://www.naxnet.or.jp/~rider/koramu/part1/jambo.htm#samja20

あるお店が2憶円のくじをたくさん出していると言う話がTVなどで報道されています。例えば、大隅鹿屋病院のお店が1000万枚くじを売って、10人が当選したと仮にしてみます。確率は100万分の1です。10倍当たる!!と言うことになります。
ですが、大隅鹿屋病院で買うことに意味があるのは、1÷(100万分の1ー1000万分の1)枚買ってそのうちの1枚です。これは、、、、111万1111枚を買うと意味があると言う事になります。
ですが当然、111万枚買ったとしても当たるとは限りません。1枚しか買わなくても当たる人もいるでしょうし、、、、

宝くじと治療が同じと言うのは不謹慎かもしれませんが、そういうものです。治療を考える場合、この宝くじと同じぐらいのNNTであれば、治療の意味は全くなく、大隅鹿屋病院の売店で(売ってませんよ!念のため)宝くじを買うことに意味はないと言う事になります。

ちなみに、こちらの方は、宝くじに当たるのは交通事故で450回死ぬのと同じ確率だと書いています。
http://ameblo.jp/tadashiohta/entry-10236570247.html

宝くじで夢を買っている皆様ごめんなさい。

こちら(http://rockymuku.sakura.ne.jp/EBM/suuzinosennsutotiikiiryou.pdf)も参考にしてみて下さい。

注 古いデータです(1999年)が、基礎疾患のない医療従事者にインフルエンザワクチンをうつと、インフルエンザの発症者がコントロール群13.4%だったのに対して、1.7%だったとのことです(PMID10078487)。

注 コントロールとは何の治療もしていないとか、偽の薬を投与したとか、そう言った人たちです。コントロールをきちんとしていないと本当にその治療に効果があったかどうか分かりません。インフルエンザワクチンを打った人と,何もしていない人を比べると、ワクチンそのものの効果かも知れないし、ちくっと針を刺したことに意味があったかも知れませんし、きれいな看護師さんに優しく声をかけてもらった事が良かったかも知れません(^_^)。この研究の場合には、コントロール群に対して別のワクチンか偽のインフルエンザワクチンを注射しています。

同じ指標で、NNH(Number needed to harm)というのもあります。何人の人にこの治療を行うと、一人の人に副作用などが起こるかと言う指標です。計算は同じです。



2009-12-09

初めての試み

2009年12月9日
初めての試み
教育管理部 臼井之枝

今週の月曜日に、ERのスタッフと関係医師とのカンファレンスを行いました。
CISD(Critical Incident Stress Debriefing)というものだそうです。
日本語訳は、緊急事態ストレス・デブリーフィングというそうです。
「災害直後に体験の内容やその時の感情を救済者や被災者に表現させる」すなわち、体験などを共有することで、外傷後ストレス障害(PTSD)を初めとするト ラウマ後の心理的後遺症の発症を予防するという考え方に基づいている、米軍の救急隊が開発し、良く知られるようになったそうです。
って書いていますが、当日、木村先生が配布してくださった資料をそのまま書きました(^_^;)

まず、なぜこれを行おうとしたのか・・・
先週の金曜日に、つき1度の研修医面談がありました。
江口先生の面談の中で、色々と話をしているうちに「やりましょう」ということになりました。

医師が6名、看護師8名、安全管理看護師1名と私を含め16名でのカンファレンスとなDSC01337_thumbりました。
目的としては、
・緊急事態に対応したスタッフが集まる
・緊急事態で感じた精神的ストレスを解消するのが目的
・反省会ではない、建設的フィードバックをお願いする
というものでした。
私は、難しい病名や医療のことは分かりませんが・・・・

ここで確認出来たことは、私的レベルでは。
コーディネーターの役割の見直し
思い込み診療は絶対にしてはならない
看護師も医師も同様だが、軽はずみな一言を言わないようにする
と、いった内容のものだったのではないでしょうか?

木村先生がおっしゃっていた通り、学術的な話よりも、その時の気持ちを話し皆で共有するという形に少し近DSC01336づいている気がしました。
初めての試みにしては、とても有意義に出来たと思いました。

参加した方々からは、これからも続けて、救急隊や他のスタッフなども参加出来るようにしていきたいという声も出ていました。
そうなるように、月1回ペースで行えたらいいなと思います。

本当は、江口先生が書く予定でしたが・・・
なかなか忙しいようで、私が書いてしまったので上手く伝わらないと思いますが・・・
スタッフ全員が、患者様を助けよう、良い医療を提供出来るようにしよう、スタッフ同士が協力してスムーズな診療が出来るようにしたいと思い日々、仕事をしているという感じを受けました。
私は、一人部署で仕事をしているせいか、とても「仲間」が羨ましく思えました!

これからも、みんなで力を合わせて頑張りたいですね。
忙しい中、集まって頂いてありがとうございました。



2009-12-07

発表してきました

2009年12月7日
発表してきました
2年次研修医 有留大海
12月5日に鹿児島県臨床研修医合同研修会があり、これに参加してきました。
県の研修医が一同に集まり、何人かが症例や研修内容を発表して、その後交流会というものでした。
発表者は8人だったのですが、その1人として僕も発表をさせてもらいました。
「大隅半島での研修生活」というタイトルで、当院での研修の様子を紹介させてもらいました。
僻地でも、十分充実した研修ができる。むしろ、僻地だからこそできることもあるということ。
指導医はもちろん、病院のスタッフが研修に協力してくれて温かい雰囲気だということを発表してきました。DSC00294
スライドは事前に田村先生に添削して もらっていたのですが、うちの病院はいいんだよ!とアピールしたいことが多すぎて、規定の10分に内容をまとめるのが大変でした。スライドを作りながら、とても恵まれた環境で研修できているなと実感しました。今年は、1年のほとんどを外病院で過ごし、そのどこでもよくしていただきました。でも、やはり僕のホームは大隅鹿屋病院だ!と実感すると同時に、やっぱり僕は大隅鹿屋病院が好きなんだなぁと、改めて惚れなおした1年でした。
働く病院を選ぶのは、恋人を選ぶのに似ています。マッチングは恋愛です。
最初から完璧なパートナー(病院)はそうそういません。それぞれの個性があり、だからこそ良い点もあれば、足りない点もあると思います。働く前は気付かなかったけど、働き出して自分の病院に足りないものを見出す時があると思います。その時に、その病院を見限って、足りないDSC00299ものを持っている病院に就職することは簡単です(もちろん就職するのが難しい病院もありますが)。でも、そこにはまた違った足りないものがあると思います。じゃあ次、また次というのでは、いつまでたっても満足できないままです。
足りないものを自分たちで補っていければ(自分色に染めるってやつですね)、もっといい病院になり、自分たちもそこで働くのが今まで以上に楽しくなると思います。大隅鹿屋病院は今のままでも十分に素晴らしい愛情あふれる病院ですが、もっともっとよくなる可能性を持っている病院だと思います。僕も、もっと勉強して力になれればと思っています。
来年は6人の研修医が入ってきます。その6人が同じように、大隅鹿屋病院を愛してくれればいいなと思います。
社会人1年目として、不安を抱えて入ってくる研修医には、僕が入職した時の有馬先生や城戸先生のように、先輩となる僕や江口くんの影響がかなり大きいと思います。江口先生、一緒に頑張りましょうね!
あ、ちなみに僕が発表したことが12月6日付の南日本新聞に載っていたそうです(小さい記事のようですが)
井戸先生が新聞を見て、電話で教えてくださりました。我が子のことのように喜んでくださって、僕も嬉しかったです。



ブログを書きましょう

2009年12月7日
ブログを書きましょう
救急部長 木村圭一

ちょっとエッチなネタでないと誰もコメントをくれないようです(+_+)。頑張ってそういうものを書いてみたいと思います。

興味をもつことは重要だと言う記事を先日書きました。
http://202.133.118.29/trainee_doctor/archives/2009/11/post_251.php
(改行しないとリンクがおかしくなる事が分かったので改行します。)

エロスと言うのは「未知なるものへの愛」と言う意味だそうです。研修医の皆さんは(もちろん院長先生も)失ってはいけません!!失っていた場合には、院外にて院長講和を企画しますので参加しましょう。もちろん消化管消毒と頭痛、嘔吐患者さんの模擬体験付きです。

情報はいつも、どこにでもあります。全部取り入れていたら大変なので、我々は必要なものだけを採用しています。O型の性格だと重要なものまで見逃してしまいますのでB型になりましょう!とさだまさし先生もその作品「恋愛症候群」で(たぶん)述べておられます。

例えば、忘年会で気になる女性が別の看護師さんと話しています。「今年のクリスマスは私仕事入っていないんですけど、夜勤代わっても良いですよ〜」と。

独身の(じゃなくても?)あなたは聞き逃してはいけません。そんな事を言う女性はあなたが予定を入れてあげないとダメです(ドコモの宣伝みたいに、、、注)。

しかし、もしあなたがその看護師さんの事を気にかけていなければ、クリスマスうんぬんは頭に残らないでしょう。

出来れば全ての看護師さんの会話に反応すべきですが、なかなか難しいです。そのためにブログを書きましょう!!意味不明で強引な感じもしますが、、、、

ブログはネタがなかなかないです。色んなブログを見ると、参考になるネタとか言うページがあります。みんなネタに困っていると言う訳です。毎日ブログを書かねばならないと思えば、何かないかな〜と頑張って探すでしょう。そうすれば色々な事が見えてくるはずです。それは病院で働く上で役立つはずです。

珍しい病気も、こう言った病気が来ないかな〜と思っていると見つかるそうです。つまりはそう思っていないと見逃していると言う事です。

風邪の患者さんが来た時でも、ああ風邪かと思っていると、感染性心内膜炎とか急性前立腺炎、急性腎盂腎炎、肝膿瘍などを見逃すかも知れません(田村先生の勉強会で習いましたね)。「もしかしたら感染性心内膜炎かも?」と思って診療しないと見逃してしまいます。こう言う雑音が聞こえるかもしれない、こう言う所見があるかもしれない、CTで腹水があるかも知れないと思って見ないと見つけられないかも知れないのです。

常に色んなアンテナを貼るようにしたいですね。

結局全然エッチな話になりませんでした(+_+)。

注 ドコモの宣伝???と思った型は以下をご覧下さい。
http://www.nttdocomo.co.jp/corporate/ad/tvcm/091110_02.html
ちなみに、iPhoneでも同じかそれ以上の事が出来ます。今度当院に入る予定の研修医の皆さん!私も研修委員長の田村先生もiPhoneユーザーです、、、賢明な皆さんは、この意味分かりますよね〜。



2009-12-04

略語の説明その1(PMIDについて)

2009年12月3日
略語の説明その1(PMIDについて)
救急部長 木村圭一

前回の記事で二つ略語を使ってしまいましたので、説明させて頂きます。本来はその場で断らなければならないのですが、簡単に説明できない(その技術がない)ために今回になりました。すみません。

学会発表や論文などでは、略語を使う場合、はじめに必ず説明しなければなりません。例えば以下のような感じです。

「この研修医ブログ(以下ブログ)では、医療法人鹿児島愛心会大隅鹿屋病院(以下当院)の臨床研修医(以下研修医)と臨床研修指導医の資格を持った医師(以下指導医)が日々経験している出来事や思いついたこと(以下雑談)を紹介しています。」

DMと言えば,普通は糖尿病(diabetes mellitus)ですが、産婦人科では破壊(浸入)胞状奇胎(destructive mole)、皮膚科では皮膚筋炎(Dermatomyositis)でもあります。あるいはdirect mailの事かも知れません。
そのほかにも沢山あります(http://ja.wikipedia.org/wiki/DM)。

お互い何のことか把握していないと、アンジャッシュ(http://ja.wikipedia.org/wiki/アンジャッシュ)のコントのようになってしまいます。よって、略語はきちんと正式名を理解し、最初に断っておく必要がある訳です。もちろん糖尿病を違う病気と理解しているという可能性もあるのですが。

まず「PMID」です。これは、PubMed(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/PubMed/)というサイトで文献を調べるための番号です。PubMed(http://ja.wikipedia.org/wiki/PubMed)とは、医学や生命科学の文献の情報を集めたMEDLINEと言うもののオンライン版の一つです。アメリカの国立医学図書館が作っているようです。なんと無料です!

例えば、いつも有馬先生に貴重なお言葉をかけて下さる副院長先生の文献を見たい場合、PubMedにアクセスして「15366577」と入れてreturnを押せば、表示されます(もちろん英語です)。この番号がPMIDです。たぶんPubMedのIDと言う事でしょう。

以下のURLでも見られますが、これをタイプするのは、、、、大変ですね。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/15366577?itool=EntrezSystem2.PEntrez.Pubmed.Pubmed_ResultsPanel.Pubmed_RVDocSum&ordinalpos=1

また、普通のブログなどでは、「ここをクリック!」とするとそこへ飛ぶようにできます。それは「<A Href="http://202.133.118.29//">ここをクリック!</A>」などと入力します。
しかし,なぜかこのブログではそれが使えません。よって、前回の記事では「弾性ストッキングを着用していると、オッズ比が0.28で相対リスクが68%だったとあります(<A Href="http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/8267491?itool=EntrezSystem2.PEntrez.Pubmed.Pubmed_ResultsPanel.Pubmed_RVDocSum&ordinalpos=1/">Wellsら</A>)」としたかったのですが、無理だったのでPMIDを書いたという訳です。

長くなってしまいましたので、NNTについては次回、、、



2009-12-01

弾性ストッキングと忘年会

2009年12月1日

弾性ストッキングと忘年会

救急部長 木村圭一

 

前回の記事の続きです。

おまちかね?の「申し送りゲーム」です。看護師さんがいつも仕事でやっているオペ出しをするゲームです。もしかしたら「オペ出しゲーム」だったかも知れません。患者さん役はもちろん我々医師です。

患者さんに病衣を着せ、キャップをかぶらせ,眼鏡を外します。偽の点滴をし、弾性ストッキングをはかせ、幹事さんの所へ連れて行くと言うものです。幹事さんは、怖いオペ室の看護師さんよろしく、「それで〜?この人は血圧のコントロールは問題ないんですか?分からないじゃ困るじゃないですか!」などと冷たい質問を投げかけます(ちなみに、当院のオペ室の看護師さんはとても優しいです)。

手術をする患者さんは、肺塞栓の予防のために弾性ストッキングを履きます。これは非常に強い材料でできており、足を締め付けるものです。よって、非常に履きにくいものです。もちろん、履かせるのはもっと難しいです。よって結局これをいかに早く履かせるか、、、を競うゲームができるという訳です。

弾性ストッキングを女性がはいていいんですか?と聞かれる事がありますが、男性用ストッキング(http://ok-lab.net/penistocking.php?ad=23#pocket)ではありません。

まじめな話をします。深部静脈血栓症の高リスクでない手術においては、弾性ストッキングを着用していると、オッズ比が0.28で相対リスクが68%だったとあります(Wellsら、PMID: 8267491)。コントロールが何%なのか要約に書かれていないのですが、20%程度だったとするとNNT=15.62でかなり有用です。コントロールが2%程度だとNNTが156.3とあまり意味なさそうですが、大きな合併症もないでしょうから使いましょうと言う事だと思います。

ちなみに、弾性ストッキングはしわの無いように履かせないといけません。しわがあるとその部分がターニケットの作用をし、血流障害を起こすからです。この申し送りゲームでも、その点が評価され、早く申し送りができても、しわがあると減点になっていました。宴会幹事の看護婦さん二人は元気なだけでなく勉強家でもあったのです(^.^)。

他にわざわざキャップや病衣を宴会場に持って来ていて、すごい準備が良いなあと思いました。今年の3階東病棟の忘年会で、是非やってみませんか?

参考文献 整形外科術後肺血栓塞栓症・深部静脈血栓症マニュアル ガイドラインに基づく予防・診断・治療の実際 富士武史編集、南光堂

略語はできるだけ使わないようにと言うのがポリシーなのですが、NNTとPMIDと言うのを使ってしまいました。これらについてはまた別記事を、、、、



2009-11-30

唯一の部長命令〜忘年会の思い出

 

2009年11月30日

唯一の部長命令〜忘年会の思い出
救急部長 木村圭一

私は上司に恵まれていたため、上司から「命令だ!」と言われたことは一度しかありません。良い部下だったからかも知れませんが(^.^)。

今回はその唯一の部長命令をご紹介しましょう。

10年ほど前の忘年会の最中です。外科病棟の忘年会で、恒例のゲームがありました。その病棟はある二人の看護師さんがいつも幹事をしていて、何かのゲームをする事が多かったです。例えば「申し送りゲーム!」とかです(どんなゲームか別記事を書きますので楽しみにしていて下さい)。

その日は、男女一人ずつがペアになり、みんなの前である事をする早さを競うゲームが行われました。選ばれたくないな〜と思っていたら、その思いが通じたのか、部長先生やその他の先生が選ばれました。

どんなゲームだったかと言うと、まず男性が女性の一方の腕から反対の腕までビー玉を服の中で移動させます。今度は、女性が男性の一方の足から反対の足まで通すと言うのでした。まあ、忘年会に良くありがちな大人の遊びですね(^_^)。

部長先生はシャイな方で、やりたくないからと私に代わるように言いました。相手の看護婦さんは、病棟で一番かわいい子で、嬉しく思いましたが、やはりすぐ代わるとは言えません。部長先生にも悪い?ですし。すると

「すぐ代わりなさい!部長命令だ!!」

と言われました(^.^)。真ん中で落としたりしたら、下手したらスカートから床に落ちちゃいます(その場合はもちろんスカートの下から再開です)。かなり緊張した(手術よりも)覚えがあります。

その先生は非常に温厚な方で,怒った所を見たことがありません。もしかしたら、彼にとっても最初で最後の部長命令だったかも知れません。

私も同じような事になったら、、、、、、部長命令だ!って言えない(言わない?)かもしれませんね(^.^)。

忘年会シーズンですが、皆さん楽しいお酒を飲みましょう!



2009-11-28

糸結びの練習

2009年11月28日
糸結びの練習
教育管理部 臼井之枝

江口先生は、今、整形外科研修を行っています。
手術に入り、第一助手から術者まで色々な経験をしているようです。
救急外来、当直でもたくさんの症例を経験し色々と指導を受けいているようです。
なので江口先生は大忙しの日々を過ごしています。

手術で唯一,上手く行かないことがあるそうです。
手術の最後に縫合し糸を結んで終了します。DSC01328
その、糸結びがなかなか上手く出来ないようです。
どうしても、糸が緩んでしまうようです。
両手結び、片手結びなどあるそうです。
シミュレーターを使用しての勉強会も1年次に2回開催 しています。
男結び、女結びも教えてもらったはず・・・・

でも仕方ありません。
どうしても苦手の分野は、必ずあるものです。
それを克服しようと、頑張っています。
木村先生の提案で、色の違う糸でDSC01330練習をしてみようという事でした。
そしたら分かり易いのではという事です。

朝から、有馬先生に指導を受けました。
とても、微笑ましい光景でした。
写真を撮ると「もっといい格好をしている時に撮ってください」と言われてしまいました。
でも、そんな一生懸命な姿がとても良かったです!

次回の手術までしっかり出来るように頑張って欲しいです!



2009-11-26

看護婦さんと看護師さん

2009年年11月26日
看護婦さんと看護師さん
救急部長 木村圭一

私が研修医の時と、今の看護師さんは三つ違う所があります。

・昔は看護婦さんでした。
・昔はナースキャップをしていました。
・昔はスカートでした。

もう一つありました。当時はほとんどが年上でしたが、今はほとんど年下です。当たり前ですね(^.^)。

一つ一つ解説しましょう。

・看護婦→看護師
Wikipedia(http://ja.wikipedia.org/wiki/看護師)によれば、2002年3月に法律が改正されました。女性は看護婦、男性は看護士と呼ばれていたものが、看護師に統一されました。
私は当然その時すでに医者でしたので、「看護師さ〜ん!」とか「師長さ〜ん!」と呼ぶのはかなり違和感がありました(私は出来るだけ名前を呼ぶべきだと思いますので、「看護婦さ〜ん!」などとは言わないように気を付けています。正確には「呼んでいたのにはかなり違和感がありました」です)。
きっと今の若い看護師さんも、婦長と言う言葉は知らないでしょうね(^.^)。研修医にとって婦長とは、、、とても頼りになると同時に、指導医よりも怖い人たちでした。

・ナースキャップ
今もあるのかどうか分かりませんが、私が学生の頃は、看護学生さんは載帽式に感動したと良く言っていました。看護師=ナースキャップだった訳です。私が研修医の頃も看護婦さんはナースキャップをしていました。キャップを留めるためにみんな色んなアクセサリーを工夫していました。ピンク針で留めている人も多かったですが(^.^)。あの子にプレゼントしたいな、、、、なんて思った事も、、、、ないかな。
これもいつからか不潔だからとか、色々な理由で廃止になりました。今は全く見かけませんね。
詳しくはこちら(http://www.nikkeibp.co.jp/style/secondstage/kenkou/evidence_050921.html)をご覧下さい。

・ユニフォーム
今もスカートの所があるのかも知れませんが、ズボンの所が多いですよね。私が研修医の時には、若い子はスカートで、そうでない方はスラックスでした。やはりスカートでは作業がしにくいでしょう。
ちなみに、こんな制服の病院がある(http://www.yamaguchi-u.ac.jp/yu/yu61/pdf/023.pdf)ようです。当院でも検討してみてはいかがでしょうか。院長の好みだったらswimwearになるかも知れませんね(^.^)。
Wikipediaによれば、今は「白衣の天使」と呼ばれなくなっているとか。こちらは復活できるよう、看護師の皆さん頑張りましょう!



2009-11-24

DOAとCPA

2009年11月24日
DOAとCPA
救急部長 木村圭一
江口先生と私の記事が続いていますが、整形外科が暇と言う訳ではありません(^.^)。

私が研修医の頃、当直をしていると「先生!今からDOA(ディー・オー・エー)が来ますよ!!」と言って看護婦さん(当時は看護士と言えば男性のことでした。看護師と言う言い方が出来たのは2002年3月です。)から起こされると、眠気も吹き飛んだものです。

DOAはdead on arrivalの略で、正確に訳せば来院時死亡ですが、来院時心肺停止のことです。今なら「先生!CPA(シー・ピー・エー)が来ますがよ〜!」となります。

いつの頃からか、deadした人に処置をすると言うのはおかしいのではないか?と言う意見が出て、DOAではなく、CPAOA(シー・ピー・エー・オー・エー)と呼ぶべきだと言われ始めました。用語に厳しい先生が指導医にいて(だから、当院で研修すると用語に厳しい指導医になりますよ(^.^))、DOAと言ったら怒られました。CPAOAでしょ!って。

非常に面倒で、だったらdying on arrivalだからDOAと言えば良いのでは??と言う偉い先生の意見を読んで喜んだりしていました。英語の進行形は動作の途中と言う意味ですので、dyingはdieの途中と言う事ですから問題なかったですが、、、、

看護師とか師長(当時は婦長でしたから)と呼ぶのにかなり違和感が逢ったのと同じで、CPAもかなり違和感がありました。が、今はCPAと言うのが定着していますね。なぜ来院時を表すOAが省略されたのか分かりませんが、、、、やはり略語は3文字か4文字が良いのでしょうね。

色々変わって行くものがありますので、若い先生達は指導医から昔の話を聞くのは面白いかも知れません。時々一緒に飲みに行ってもらえると嬉しいです(^.^)。

ちなみに、CPAは、心肺停止(cardiopulmonary arrest)の略であり、決してCertified Public Accountant(公認会計士)がやってくる訳ではありません。CPAが沢山来る病院は忙しいために、経営は安定していますので来年当院に入られるみなさん、ご安心を。

今はDOAと言えば、血圧を上げるためのドーパミンと言う薬の事ぐらいですね。

さて、そろそろ次は、、、、PTCAがPCIになった理由を○○君が書いてくれると思います。お楽しみに。



2009-11-20

小児科研修を終えて

2009年11月19日
小児科研修を終えて
2年次研修医 江口徹郎

最近は、大隅鹿屋病院に戻ってきた!という嬉しい気分で近況をブログに書いていましたが、やっと自分の病院の感覚を取り戻してきたので、先月まで行っていた小児科研修の振り返りをしたいと思います。

10月~11月の2ヶ月は、鹿屋医療センターで小児科研修でした。

まだ私には子供がいないため、乳児や子供に触れるというのはなかなか大変なことでした。
人見知りする幼児期の子供は大人とは違いなかなか素直に診察させてくれません。
まともな質問をして答えが返ってくるわけでもない乳児。
私の顔を見るだけで泣き出す子供。
また普段子供の様子を見ていないお父さんが具合が悪いと言って連れて来る時は、
既往歴や薬剤歴などを把握していないこともあり、診察が難航することもあり大変でした。
子供が病気になり不安でいっぱいなご両親への病状説明。
私にとっては、最大の難関でした。
でも、そんなつらい事ばかりではありません。
病気がよくなって退院していく子供の姿や、注射の時にこの世が終わる位、泣いていた子供が何分もしないうちに満面の笑みで母親と見つめ合う姿などはとても素敵で印象的でした。
そんな2ヶ月間、指導医の助言を得ながら、なんとか走り切ることが出来ました。

小児科では、特に小児の診察方法、採血方法、ルートの確保方法等を学ぶ事が出来ました。
救急では髄膜炎が意外に多く、即座に検査、診断、治療を開始していかなければなりませんでした。
小児の薬剤投与量はほぼmg/kg/day か mg/kg/dose 換算で考えますので、mg/day or mg/dose で投与している大人とは違い緻密に計算されています。
特に新生児の輸液速度は0.1ml/h単位で計算します。非常に細かいです。

鹿屋医療センターの小児科の先生方は持ち回りで24時間体制をとり、少ない人数で鹿屋地区の小児救急を担っています。
鹿屋市内、大隅半島で小児の入院施設を持っている病院は医療センター一つだけなのです。
田中先生も、宮園先生も、貴島先生も、地域の小児科医療を支えてくれる素晴らしい先生方です。
そんな病院で、地域医療(小児科)を学べたという事はとても貴重な体験となりました。
勿論、大きな病院で素晴らしい医療設備や専門家の先生方がいらっしゃるところで研修するのも素晴らしいことだと思います。
しかし、私自身は、大隅鹿屋病院もそうですが、こういった『ここでしか出来ない』『ここでやらなければ』という状況の中で一生懸命に医療を行っている地域医療という現場で研修出来るという貴重な体験が出来ました。



2009-11-16

懐かしい光景

2009年11月16日
懐かしい光景
教育管理部 臼井之枝

最近は、研修医 江口先生が病院に戻りブログを書いてくれているので、『研修医ブログ』らしくなってきました(笑)

blog20091116-1 研修医が病院に戻ってきて、半年前の光景が戻ってきました。
夕方、毎日"教育管理部"へ来て『振り返りレポート』を書いています。
そこに指導医が来ることも多々あります。
指導医も教育管理部の部屋に来て『振り返りレポート』へのコメントを書いています。
ちょうど、先日は江口先生と指導医の前田先生と一緒になり、コメントを書きながら『今日の振り返り』を話していました。
そこへ、現在、外病院研修中ですが、呼吸器の勉強会に参加した2年次研修医、有留先生が勉強会を終え教育管理部へ。

blog20091116-2 少しの間、一緒に前田先生のお話を聞いていました。

手術室や病棟ではなかなか出来ない質問など、ここだったら遠慮なく出来るようです。
忙しい合間に、こうやってコメントを書きに来てくれる指導医の先生がいる病院はとても素敵に思います。
恵まれているなと、研修医も感じているでしょうか?決して当たり前ではないという事は、来年度、自分達が指導する立場になったときに感じるのでしょう!

江口先生も研修中、来年度の研修医が入ってきたときの事を想定しながら研修をしているようです。
今年は、下の学年が居なかったので来年が本当に楽しみのようです。
来年1月からは、有留先生も戻られます。
写真のような光景が、毎日見られることがとても楽しみです。



2009-11-14

執刀しました!!!

2009年11月13日
執刀しました!!!
2年次研修医 江口徹郎

blog20091113-1 整形外科研修3日目にして執刀医になりました!!!!
今日は、ばね指の手術を行いました。
手掌を1.5cm程度切開し、腱鞘を切開する、手術時間20分程度の小さな手術でした。

とても緊張と不安でいっぱいでしたが、手術中はずっと、指導医の先生方が本当に親切に私の周りを取り囲むようにして、指導してくださいました。
この写真を撮ってくださったのも、指導医の先生、木村先生です。


blog20091113-2帰ってきたばかりの私に、先生方は以前と変わらずとても熱心に指導をして下さいます。
教えてくれる、考えさせてくれる、経験させてくれる、その後のフィードバックをしてくれると本当に恵まれすぎる環境にいると実感します。
という事も、外病院での研修がなければ分からないことです。
何度もブログに書いていますが、決して他の病院がどうという事ではありません。
当院は、自分の家や家族みたいな存在の病院といえば理解して頂けるでしょうか?
大隅鹿屋病院は、私にとってそんな存在の病院だなと改めて思います。

研修2年目、こうやって色々な経験を積んでいます。
自分のペースでしっかり研修が出来ています。
楽しい先生達に囲まれて執刀できますので、
来年度から入職する研修医も安心して執刀できますよ。

選択科目も、整形外科を選んで良かった!と思います。



興味を持つことは重要です(整形外科研修シリーズ)

2009年11月12日
興味を持つことは重要です(整形外科研修シリーズ)
救急部長 木村圭一

現在は私は17年目にして整形外科研修中です。これから不定期ですが、そのお話です。

突然ですが、血液型の話があります。道に100円玉が落ちていたとします。

A型の人は、周囲を見回して、誰もいなければ拾って自分の物にする。
B型の人は、近くに誰がいようと拾って自分の物にする。
O型の人は、落ちているのに気付かない(^.^)。

らしいです(クラス未確定)。AB型はどうするか、、、、院長先生や事務長さんに聞いてみて下さい(コメント頂けるとうれしいです)。

今は色々な所から情報が得られます。医療に関してもすごい量です。全部はもちろん見られませんが、興味を持てば見るでしょう。

先日PPI(proton pump inhibitor)と骨粗鬆症のお話を「m3.com」と言う会員制の医療情報のサイトで見ました。当院のOBである「内科開業医のお勉強日記」にも記事があります。

http://intmed.exblog.jp/4902588/

大変興味深いお話でしたが、たぶん整形外科研修をしていなかったら、読む事はなかったかも知れません。

http://www.pariet.jp/alimentary/vol56/no576/sp11-01.html

整形外科=骨の医者と言う感じですから、無視する訳には行きません。ちゃんと読みました。

ローテーション研修をする事で、色々な興味が湧き、役に立つ事も多いと思います。そういう知識が増えることは、とても重要なことでしょう。

道に落ちている100円なんてたいしたことないと言えばそうですが、100円で患者さんを救えることだってあると思います。是非B型の医師を目指しましょう。決してO型の医師にならないようにしましょう。

ダブルバールーン法の小腸内視鏡を考えた自治医大の山本先生は、10年間地域医療に従事した後に、小腸内視鏡を初めて見て、何時間もかかる苦しい検査だと知り、これは何とかならないか、、、、と考えたそうです。最初から大学病院にいたら、小腸内視鏡とはこんな検査だと言うことで改善しようと思わなかったと書かれています。それ以外にも、ESDの時に病変を浮き上がらせる時にヒアルロン酸を用いようと思ったのは、地域の診療において膝関節の注射を行っていたからだそうです(日経メディカル2009年11月号P.143-145)。

当院で研修した人たちが、将来こんな立派な人になり、大隅鹿屋で研修していなかったら、、、と言ってくれるとうれしいですね。



2009-11-12

呼吸器の勉強会

2009年11月11日
呼吸器の勉強会
2年次研修医 江口徹郎

月曜からの整形外科研修が始まり、早速、 火曜日は手術3件ありました。
2日目で自分の病院に戻ってきたなという実感が!!

blog20091112-1 そんな中、火曜日夕方、呼吸器の勉強会に参加しました。
勤務などの関係もあり、3日間に渡り開催されます。
私は1日目の参加を希望しました。
医師、看護師、リハビリ、MEが1チームとなり合計4チーム編成で行われました。
私は、2班でした。

 

医師の参加は、田村先生、劉先生、吉田先生と私の4名でした。
blog20091112-2 看護師は、ICUや病棟など多くの方が参加していました。
まずは、呼吸器が外れた状態で1分ごとに酸素濃度や心電図の波形がどのようになるかの勉強でした。
それから、それぞれのチームに別れ、呼吸器の設定やトラブルなどを回避し患者様(シミュレーター)を助けるという形でした。
シミュレーターを身近な人と想定し、素早く対応し……と思い、勉強だとは分かっていても一生懸命にやりました。

 

blog20091112-3 やはり日頃から、そういった勉強やシミュレーターでの訓練は必要だと痛感しました。
パイロットなどもそうですが、日々の訓練により焦らず落ち着いて行動出来るのだと思います。
私も、日々の努力を惜しまず指導医の先生に指導して頂きながら自分なりに一生懸命に勉強をしていきたいと思います。

残りの研修頑張ります!!



2009-11-10

戻ってきました!

2009年11月9日
戻ってきました!
2年次研修医 江口徹郎

11月9日(月)から、大隅鹿屋病院へやっと戻ってきました。

4月からずっとずーと、外病院での研修をしてきました。
4月~2ヶ月、徳之島徳洲会病院で離島僻地研修。
6月~1ヶ月、横浜の日野病院で精神科研修。
7月~2ヶ月、鹿屋医療センターで産婦人科研修。
9月~2ヶ月、鹿屋医療センターで小児科研修。

やっとの思いで、大隅鹿屋病院へ戻ってこられた気がします★
11月最初の一週間は、少し遅い夏休みを取り里帰りをしていました。

本日、11月9日からは選択科目の整形外科研修です!
今日の朝は、7時40分から回診の予定で木村先生と一緒に回りました。
明日からは、もう少し早い7時30分から回診をしてもらうように頼みました(^_^;)
なぜかというと・・・・
今日が初日という事なのか、果たして自分のペースが遅いのか???
カルテを見る、カルテ記載をする・・・なかなかペースがつかめません・・・・
1年次に戻ったような気分です(・_・;)
でも、しっかりと頑張ります!!
ようやく自分の病院、『大隅鹿屋病院』へ戻って来られたのですから。
外病院もそれぞれの特徴がありとても良かったですが、やはり自分の病院は格別な思いがあります。
ここが自分の居場所だな!と本当に思います。

2ヶ月間ではありますが、整形外科研修、頑張ろうと思います!



2009-11-07

症例メール

2009年11月6日
症例メール
救急部長 木村圭一

田村先生は、色々な原稿の依頼があるそうで(有名人ですね!)、代わりに力不足ですが私が書かせていただきます。

当院では、学生さんに症例のメールを送らせていただいています。送られてくる学生さんは迷惑かもしれませんが、研修説明会に来ていただいたり、実習に来ていただいたりした方にです。もちろんメールはいらないという人には送っていません。

将来当院で研修をして欲しいというのが狙いですが、そうでなくても勉強の参考になればと思い送っています。

例えば以下のようなものです。

「40代男性の発熱」

50歳男性。ある病院の管理者です。最近ぼけてきたのではないかと言われており、本日になりボーッとしているので心配になり受診されました。

仕事中に大事な用事を忘れる(ICU回診の時間なのに忘れている、会議で決まったことを忘れている、昔の同級生と会っても初めましてと言う)などの症状が以前からあったようです。

また小学生のころから聞き間違いが多く、軽度の脳障害があるようです。

AGA(Androgenetic Alopecia;男性型脱毛症)の治療中です。

本日体がだるく、ボーッとしているということで、体温を測ったら39度あったということです。咽頭痛が軽度ありますが、食欲はあります。タバコは吸いませんが、アルコールは毎日飲んでいます。

新型インフルエンザのワクチンを先週接種しているようです。

長谷川式簡易知能スケール(HDS?R)は30点。麻痺はありませんし、歩行も問題ありません。上肢の末端に多毛を認めます。
迅速インフルエンザの検査は陰性でした。

どんな疾患が考えられるでしょうか??

<今回のポイント>
・検査が陰性でも否定は難しいです。
細かくは別メールで書きますが、検査というのは病気を確認すると言う場合にしか意味がありません。インフルエンザが陽性だろうと思って出して、陽性だった場合には、まずインフルエンザであろうと思われますが、陰性だった場合には、何とも言えないことになります(インフルエンザの確率は50%程度にしかなりません)。
陰性所見は何も意味しないと言う言葉を覚えておきましょう。

・病歴は重要です。
研修医の先生が担当したのですが、きちんと病歴をとっていて素晴らしいです。病歴だけで8割診断をつけるぐらいの姿勢が必要です。

・AGAは早めの治療が重要です。
万有製薬のホームページを参考にして下さい。
http://aga-news.jp/index.html
(以下省略)

ちなみに、上記のメールは例であり、実在する人物とは何の関係もありません。

当院の研修医の皆さんは、多くの方がこのメールを見て来て下さった、、、、かどうかは分かりませんが、国家試験で役に立ったとか言う意見も頂いています。

メール希望の方は是非臼井さん(kanoya-ikyoku@kanoya-aishinkai.com)までメール下さい。



2009-11-05

11月の研修医

2009年11月5日
11月の研修医
教育管理部 臼井之枝

11月の研修医の状況をお知らせします!

blog20091105-1 まずは江口先生です。
隣の写真は、医療センターで産婦人科・小児科研修に4ヶ月間研修していた時の写真です。
カメラマンは、有留先生です!!
(写真を載せると怒るかな?)
2ヶ月は、同じ外病院で研修をしていました。
研修科は勿論違いますが・・・・
7月・8月は産婦人科の研修。
9月・10月は小児科の研修でした。
振り返りレポートを毎日書いていましたが、とても勉強になったようです。
やはり、小児科については地域に入院施設がある唯一の病院なので、患者さんがとても多かったようです。
忙しいにも関わらず、医療センターの先生方からはとても良く指導をして頂いたようです。
現在は、少し遅い1週間の夏休み中です。
来週からは、選択科の整形外科研修2ヶ月となります。

そして、有留先生。
突然ブログ記事を書いたので、残念ながら写真を調達出来ませんでした。。。。。
(有留先生ファンの皆さん、すみません)
有留先生は現在、医療センターで小児科研修中です。
先月まで、産婦人科研修でした。
産婦人科研修では、母親の強さや愛情、そして何より、自分の母親に感謝出来た科だったようです。
そうです!!母は強いのです!
とても貴重な体験だったのではないでしょうか?
現在は、小児科研修が始まったばかりです。
慣れなくて大変かな??
慣れた頃には、写真と小児科研修の感想を聞かせて欲しいですね。

という事で、きっと、二人ともそろそろブログを書いてくれるのではないかと期待しています!!
残りの研修、二人とも頑張って下さい!!

二人とも来年も、大隅鹿屋病院で後期研修を行う事を決めてくれています。
来年4月からは、仲間が6人増えます!
是非、お手本になるようなブログの掲載を期待します(笑)



2009-11-02

自分の決めた道は迷わないようにしましょう

2009年11月2日
自分の決めた道は迷わないようにしましょう
救急部長 木村圭一

マッチングの結果が発表されたので、、、、

何でも迷っているうちが一番楽しいと言います。例えばパーソナルコンピュータ(以下パソコン)などがそうです。どれにしようかな、、、と迷います(私はMac派なので、数種類しか迷う余地はありませんが)。木村拓也さん(以下キムタク)(注1)が宣伝しているから富士通かな、やっぱりソニーが良いかな、以前は中山美穂さんが宣伝していたからNEC(日本電気)かなと基準は色々です(ある先生は、携帯を選ぶ時に鈴木杏樹が宣伝していた(注2)からと○○デジタルホン(現在のソフトバンクモバイル)にしていました)。

やっとキムタクが宣伝で使っているのと全く同じ機種・色のヤツを買ったとします。あれ、、、テレビで観たら恰好良かったけど、、、、あれはキムタクが使うから恰好良かったんだ、、、、何だか動きが遅いし、迷惑メールは沢山送られてくるし、、、、やっぱりソニーが良かったな!!等と後悔し出します。

パソコンは余裕があれば買い替えれば良いでしょうし、まあ少し我慢すれば良いでしょう。しかし、研修病院はそれではいけません。今の制度では原則2年間は病院を変われません(注3)。医師人生で最も重要と言われている研修医時代を後悔しながら生活しなければならないのは都合が悪いです。

よって、一度決まった事は後悔しない事です。

もちろん長く付き合えば悪い所が沢山見えてきますし、良い所は普通に思えてきます。だから良い所は良いんだと常に認識し、悪い所は変えられれば変えて行きましょう。何よりも、病院は研修の機会を与えているだけであり、研修を実際にするのは自分自身であると言う事を忘れないようにしましょう。自分自身が努力せず、指導医が、病院が悪いんだと言っていてはいけません。そんな事をしてたら、有名研修病院へ移れたとしても同じ結果になるはずです。

大隅鹿屋病院に就職したら、自分は大隅鹿屋病院の研修医である、、、と言う意識で毎日頑張りましょう。本当ならば、鹿児島大学病院に行っていたのに、、、、と思っていてはいけません。マッチングと言う制度があろうと、自分の努力の結果当院に就職する事になったこと、例えば鹿児島市立病院へは行けなかったことを納得しましょう。

当院の卒業生はみんな、他の研修病院の誰よりも頑張っているんだ!!と思うようにしてきたと思います。だから2年間当院で研修したことを後悔していないのでしょう。それが、後期研修で当院を離れたとしても、今でも連絡をとってくれている事と繋がっているんだと思います。

大隅鹿屋病院で研修が決まった6名の方は、2年後に大隅鹿屋病院で研修して良かった!!もう一度研修病院を選ぶとしたら、やはり大隅鹿屋病院を選ぼう!!と思えるような研修医時代を過ごしましょう!スタッフ一同そうなるようお手伝いさせて頂きます!!

ちなみに、写真は当院の近くにあるバドガールがいるかも知れないお店のトイレにはってあった詩です。

blog20091102-1

注1:私は昔肺炎で入院した事があります。本名を部屋の入り口に掲げておくとあまり良くないと言う事で、偽名になりました。希望を聞かれて何か答えた気がするのですが、実際には「木村拓也」になっていました。数名の方が、本当にあのキムタクが入院しているんですか!!とナースステーションに聞きに来たらしいです。

注2:鈴木杏樹さんは外科医と結婚しています。その先生も外科医です。何と手術を執刀した主治医だったらしいです。そういう事が起こる可能性は、赤ちゃんに慢性閉塞性肺疾患が発生するのと同じぐらいです。

注3:研修病院はもちろん変われますが、すぐ変わって良いとは言われません。見えないかも知れませんが、お役所の人、病院の研修担当の人たちが大変な苦労をして、やっと病院を変われます。研修医になろうとしている皆さん、ご注意を。



2009-10-31

マッチング結果

2009年10月30日
マッチング結果
教育管理部 臼井之枝

昨日、10月29日14:00マッチングの結果公表でした。
医学部の6年生の皆さんはドキドキだったのではないでしょうか???

そこで、当院の29日14:00~の状況をお伝えしたいと思います。
当院の研修医は外病院で研修中のため、院内に居ません。なので、14時ごろから何度となくメールが来ました。
仕事は大丈夫なのかと心配するくらいでしたが、結果を聞いたらプッツリ連絡は来ませんでした(笑)
研修委員長の田村先生は、救急医学会での学会発表のため不在だったのでメールでお知らせしました。
すると田村先生から電話!
相当気になっていたようです。私は、先生の学会発表時間と重ならないかと気にしていたのですが・・・・
そこへ、救急部長の木村先生が部屋に来て結果確認、一緒に喜びました(*^_^*)
事務部長は教育管理部の部屋まで来て、『おめでとう』と言葉をかけてくれてくださいました。事務次長は、いつもの笑顔で『良かったね、おめでとう』と声をかけて下さいました。
長い長いOPEに入っていた院長は、夕方ようやくマッチングの結果を見ることが出来ました。(勿論、OPE室には連絡は入れました)
そんな感じでした。

そこでご報告です。
大隅鹿屋病院は6名定員で、マッチングの結果6名の学生さんがマッチしました!
初めての"フルマッチ"でした。
夢にまで見た"フルマッチ"です!!!
6名の学生さん方、本当に大隅鹿屋病院を選んでくれてありがとう!という気持ちです。
グループの研修指定病院38施設のうち7施設がフルマッチするという素晴らしい結果となりました。

今年は、当院は採用研修医が0人だったこともあり・・・・かなり気持ちは落ち込み傾向でした(・_・;)

当院にマッチした6名の学生さん方!
今は卒試の真っ最中で大変でしょうが・・・
それではまだ終わらす、2月は最大の難関の医師国家試験がありますね。
このインフルエンザが大流行の中、体調管理も難しいでしょう。
4月には明るい未来があると思い頑張ってくださいね!!!
大隅鹿屋病院は、6名の方をお待ちしています!



2009-10-29

披露宴

2009年10月29日
披露宴
元研修医 城戸淳

blog20091029002-1 平成18年から20年まで大隅鹿屋病院で初期研修しました城戸淳です。
10月24日の土曜日に福岡で結婚式を挙げることができました。
研修医時代にお世話になりました先生方にわざわざお越しいただき、深く感謝しております。(院長をはじめ、部長クラスの先生がこんなに来てくださる病院は他にはありません。)

 

 

blog20091029002-2 当日は、天気もよくナイトウェディングを行いました。鹿屋の先生方はみなさん挙式から参加していただき、祝福を頂きました。

私は、2年目の僻地医療研修で、このスーパーローテートが始まって以来初めて鹿屋から徳
之島に研修に行った研修医でした。
当時、外科のO先生が「徳之島に行けば、お嫁さんが見つかるから、ぜひ行ったほうがいいよ。」と彼女のいない私におっしゃられて、私は「そんなにいいところなら、楽しみ。O先生も徳之島で美人の奥さんと一緒になられたから、僕もすこしはそういうことあるかな」と期待したのは今でも覚えています。

 


blog20091029002-3 徳之島徳州会病院は、内科外科関係なく最初に診た患者さんはすべて自分が主治医になるシステムで、研修医でなくてもとても大変だと思いますが、鹿屋で外科、内科、救急のトレーニングを1年間みっちりと積んでいただいたおかげもあり、苦しかったですがなんとかがんばることができました。本当に無我夢中の毎日で大変でした。「ここでどうやって彼女ができるのだろうか」と思っていたのも事実です。
しかし、そこで運命の出会いとまでは思っていませんが、たった2カ月同じ場所で勤務していた縁で今の妻と知り合うことができ、結婚もでき、子供も生まれましたので、今となっては2重の感謝です。
さらに、徳之島徳州会病院で、当時総長でいらっしゃった飯田信也先生にも結婚式で祝福を頂き、3重の感謝です。はっきりいって、もう徳之島徳州会はいろいろな意味で私にとっては、人生の一部です。とても、足を向けては寝れません。
今回、井戸院長をはじめ、多くの鹿屋の先生方に来ていただいて、本当に大隅鹿屋病院でお世話になってよかったと思います。医師としての知識・技術はもちろんのこと人として大事なものをたくさん先生方には頂きました。
そして、今、私が所属しています熊本大学小児科医局においても井戸院長や飯田先生の人間性が好評で、今のいろいろな上司から何度も話題に上がり、よくどういう医者なのか質問されます。

blog20091029002-4 今回、有馬と井戸院長と私で一緒に唄を歌ったのは、いい思い出です。
今後も私に続けではないですが、大隅鹿屋病院で勤務をして、それが縁で結婚をする若い医者がどんどん出てくるくらい大隅鹿屋病院での研修生活が実り多いことを期待しています。
有馬君、次は君の番だよ。

最後に、研修医生活を陰ながら支えてくれました臼井之枝さんにもお礼を言いたいと思います。どうもありがとう、そしてこれからもよき相談役としてお付き合いのほどよろしくおねがいします。 城戸 淳



評価表

2009年10月27日
評価表
教育管理部 臼井之枝

blog20091029-1 『評価表』というと、研修医には耳が痛い言葉かもしれません。
医療センターで研修中の江口先生は、いよいよ今週で外病院の研修が終了です。
そうなると、絶対にやらなければいけない事があります。
研修医手帳の自己評価表です。
自己評価後、指導医に提出し研修科の評価をしてもらいます!

 

 

 

 

 

それだけではありません。

blog20091029-2 blog20091029-3 blog20091029-4

指導医⇒研修医評価 研修医⇒指導医評価 看護師⇒研修医評価

blog20091029-5 それぞれが評価をします。
研修医だけ評価されるのでは無く、指導医もきちんと指導出来たかも研修医から評価を受けます。
『評価』というと、遠慮しがちになるかなと心配でしたが、遠慮は無く、しっかりと評価してありました。
それが良かったのか、指導体制も看護師さんの協力も年々良くなってきています。
今年からは、コメディカルの方々にも評価を頂くことになりました。

 

 

 

 

blog20091029-6 後は、施設の評価や、右に掲載している症例記録も記載するようになっています。
症例記録は、手術・麻酔・お産・在宅などの経験した症例をきちんと記録します。
研修医は、書くものがとても沢山ありますね・・・・
過去には、とても文句を言われた事もあります。
私や、大隅鹿屋病院が『書け!』と言っていると思い、『他の病院では絶対にこんな事やっていない』と言われた時もありました。
しかし、今は随分と評価表も定着して、指導医は勿論、
看護師さん方も進んで評価表を書いてくれます。
最後にコメントを書く欄がありますが、そのコメントが一番研修医にとって心に響くのではないでしょうか?
指導医評価の欄にもあるので、研修医からの評価も指導医にしっかり届いています。

まだまだあります。
プログラム責任者の評価です。
研修医⇒プログラム責任者 プログラム責任者⇒指導医 プログラム責任者⇒プログラム

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blog20091029-10 こんなにも評価表があります。
プログラム責任者は、研修の全てを把握しておかなけれ
ばいけないので・・・こんなに書類があるのです(#^.^#)
きちんと全ての評価表やレポートは、研修医ごとに大切に管理しています。

医師を育てるという事は、本当に大変なんだなと思います。
江口先生、有留先生、今週で小児科・産婦人科の研修がそれぞれ修了します。
きちんと評価表書いてくださいね。
提出、楽しみに待っています。



2009-10-26

城戸君結婚式

2009年10月26日
城戸君結婚式
救急部長 木村圭一

10月24日に福岡市内で当院の卒業生である城戸淳先生の結婚式がありました。

いつの間にか成長し、背が伸びた城戸君、バーテンダーになった城戸君、色々な城戸君が見られました。

blog20091026-1 blog20091026-2

お子様は「城戸皇輝(きどこうき)」君です。当院の院長は井戸弘毅(いどこうき)なので、院長の名前をとったに違いありません。素晴らしい弟子ですね!

blog20091026-3 鹿屋からは約10名の医師が参加しました。鹿屋市内でも結婚式があったようで、留守を守って下さった皆さんありがとうございました!

最後は有馬先生と有留先生、江口先生、最後には院長まで乱入しての熱唱がありました。

帰りには、酔ってしまったのか??井戸院長と田村先生は、預けた荷物を忘れて帰りそうになりました。

 

 

 

 

blog20091026-4 帰りは台風の影響で飛行機が大幅に遅れてしまい、映画を予約していた田村先生と当直だった私は飛行機をキャンセルしてリレーつばめで帰りました。

院長はこの週末連休(月曜日が祭日)だと思っていたようで、、、、飛行機が飛ばなくても安心でしたね。

城戸先生お幸せに!!そして偉くなって当院に小児科を作りに来て下さい!!



2009-10-22

インフルエンザ予防接種

2009年10月21日
インフルエンザ予防接種
教育管理部 臼井之枝

今日から職員のインフルエンザの予防接種が始まりました。

blog20091021-1 14時から開始でしたが、14時前から受付に沢山の職員が来てバタバタと始まりました。
医事課の方々も、職員が次から次へと受付をして全員で対応していました。
季節性インフルエンザと新型インフルエンザの両方に対応していたので、かなりのバタバタになったようでした。
新型インフルエンザは、数があるため優先的に受付や医師、看護師さん方が受けていました。

 

blog20091021-2 事務の私たちは、季節性インフルエンザを注射しました!
毎年"痛い!"というイメージがありますが・・・・
今年は、全然痛くありませんでした。
年をとって痛みに鈍感になったのかな??

医師は、救急部長の木村先生と訪問看護の藤井先生が担当されていました。

 


blog20091021-3 しかし、切れ目なくインフルエンザ予防接種に来る職員の方々で先生方も大忙しの様子でした。
毎年こんな感じだったかな?と思うくらい、大盛況でした。
やはり今年は新型インフルエンザが流行しているからみんな敏感になっているのでしょうか?

今年1月に感染委員会でインフルエンザの勉強会が行われましたが、また是非、勉強会開催をお願いしたいなと思います。
きっと忘れてそう・・・



2009-10-19

学生説明会

2009年10月19日
学生説明会
教育管理部 臼井之枝

10月17日は、鹿児島大学医学部の学生さんを対象に、鹿児島県主催で研修説明会が行われました。
『オール鹿児島』ということで、鹿児島県の研修指定病院14病院が参加しての説明会です。
それに、救急部長の木村先生と総務課の渡邊さんと3人で参加してきました。
なんと、準備をしながら、鹿児島大学医学部出身の堤先生!!!!って思い出し・・・・
内科の堤先生を忘れてしまうなんて(^_^;)
なんで声を掛けなかったんだろうと、後悔、後悔、後悔・・・・
と思っていたら、木村先生からも言われてしまいました。

blog20091019-1 最初は、各病院のプレゼンテーションでした。
基本的には研修医の先生方が発表という事でしたので、大半の病院は研修医の先生方がプレゼンをされていました。
どの病院も、とても充実した研修が送れているようで私たちも楽しくプレゼンを聞くことができました。
もちろん、たくさんの鹿児島大学医学部の学生さん達も来てくれていました。
大隅鹿屋病院は、救急部長の木村先生がプレゼンしてくれました!
6分の持ち時間で発表でしたので、ムービーメーカーを作成して病院の研修の様子などをお話してくれました。
他の病院は、外注で素晴らしいDVDを作成して学生さんに見せていましたが、鹿屋は手作りをアピール???しました(笑)
とても分かりやすく木村先生がお話して下さったので、学生さんもきっとそれが伝わったと思います。

blog20091019-2 後は、各病院、ブースに分かれて個別に学生さんとお話をするスタイルでした。
大隅鹿屋病院の周りは、人気病院ばかり・・・・
鹿児島大学付属病院、今村病院・分院、鹿児島医療センターでした。
ブースに来てくれた学生さんは少なかったですが、意義があったと思います。
大隅鹿屋病院のブースに来てくださった学生さん、ありがとうございました。

 


blog20091019-3 また、ブースでお話出来なかった学生さんももし、パンフレットを見て興味がありましたら是非、病院見学に来てくださいね!

準備から会場設営までお手伝いをして下さった、総務課の渡邊さん、本当にいつもありがとうございます。
会場設営は間に合わないかな?と思うくらい手間取りましたね(笑)
でも無事に終了することが出来て良かったです。

余談ですが、帰りは垂水フェリーで私の車のバッテリーが上がってしまい・・・(-_-;)
フェリーの方々に、車を押して頂き車のエンジンまでかけて頂きました。
恥ずかしいやら、どうしようという不安やらで心臓はバクバクしていました。
一緒にいてくれた渡邊さんや、フェリーの方々のやさしさにとても感謝した出来事でした。

大忙しの1日でした!



2009-10-17

指導医インタビュー④

2009年10月16日
指導医インタビュー④
教育管理部 臼井之枝

指導医インタビューは、救急部長 木村 圭一 先生です!
名古屋徳洲会総合病院より9月に転勤??されて来ました!
転勤と言うよりは、『お帰りなさい』が合っているかもしれませんね。
先生に質問をしてみました。
Q:大隅鹿屋病院の印象は?
blog20091017-1 みんなが色々な事に協力的だと思います。仕事が大変やりやすいですね。こちらが少しサボろうとすると、先生、それやらないのですか?と怒られますから(^_^)。必要な事をやろうとしても、手伝ってくれない病院もある中ですばらしい事だと思います。
やはり院長が良いからでしょうか(ごますりです)。

 

 

 

Q:自分たちの研修医時代と何か違いがありますか?
blog20091017-2 昔は、、、、というのはいつの時代も同じなのでしょうが、今の若い先生たちは恵まれていますよね。指導医の指導が悪い!なんて考えはありませんでした。教えてもらえないのは自分が悪い、失敗したのは自分が悪いでした。
休みなどもきちんと保証されていますが、私の時には3日に1回当直で、年中無休でオンコールでした。もちろん今の体制の方が良いですが。
逆にテキストやシミュレーター、off-the-job講習会など、指導医が何もしなくても、研修医の先生たちが自分で学べる環境もあるので、指導医の負担は減っているのかもしれませんね。

Q:大隅鹿屋病院の研修医の良いところはどこだと思いますか?
他の病院の研修医よりもかなり優秀だと思いますが、俺はできるんだ!と勘違いしていないところですね。俺はできると思った瞬間から成長が止まりますから。指導医が人間的な面まできちんと指導している(公私にわたり)からでしょうね。
後期研修に残ってくれる人が多いのもうれしい事ですね。

Q:指導医の仕事は大変ですか?
もちろん大変ですが、人を育てることは、自分が楽をできる事でもありますので、楽しいです。
また「Teaching is learning twice.」という言葉もあるように,自分の成長のためにも指導をさせて頂くという事は重要と思います。
医師は「師」と言う文字が含まれた職業ですので、人を育てる事は必須の仕事だと思います。

Q:先生の医師になってから一番の思い出はどんな事がありますか?
昔応援に行っていた病院で,自分しか外科医がいない時がありました。その時に,骨盤骨折の方が運ばれて来て、心肺停止になりました。色々処置をしたのですが、亡くなりました。蘇生処置を止める時、とても悩みました。今ここでやめたら,この人は死ぬんだ、、、と。自分が決めて良いのだろうか??と。
もし上司がいたら助かったのではないか、、、、と思いました。指導医って何でもできそうに見えるけど、自分たちと同じように怖い思いをしているんだなと思いました。
その時流行っていたのは、サザンオールスターズの「TSUNAMI」で、今でもカラオケで良く歌われますが、その頃の事を思い出します。

Q:研修医との思い出やエピソードは??
いろんな先生との出会いがありましたが、ほとんどの先生と今でも時々飲んだりできる事が幸せだなと思います。
偉くなって私を顧問として雇ってもらえたらなあと思います。皆で頑張りましょう。

質問が微妙に異なっているのはなぜでしょう??

と、問い合わせがあったので、お答えしましょう!
先生により、少しずつ質問を変えています。
大きく変わるといけないと思い、微妙に変えてみました(笑)
木村先生、お忙しい中、ご協力頂きましてありがとうございました。



2009-10-14

プレゼント

2009年10月14日
プレゼント
教育管理部 臼井之枝

10月2日に、NPO法人卒後臨床研修評価機構の機能評価を受けて結果が来ました。
http://202.133.118.29/trainee_doctor/archives/2009/10/post_234.php

blog20091014-1 自分達の自己評価より良い評価を頂けたという事で、大喜びしました。
機能評価受審にあたり、総務課の渡邊さんと西園さんがとてもとてもお手伝いしてくれました。
本当に、『ありがとう』では足りないくらいの感謝の気持ちで一杯です。

 

 

 

 

 

その二人から、思いがけないプレゼントが!!

blog20091014-2 この時計です。
すでに、教育管理部のお部屋に飾ってあります。
二人の気持ちがとても嬉しくて!!
仕事柄、孤独感を味わうことが多いですが、こんな時に回りの仲間の優しさや温かさがとても嬉しく感じます。

 

 

 

 

blog20091014-3 後、西園さんは絵が得意という事でイラストも一緒に頂きました。
イラストですが、何となく3人の特徴を捉えていて素晴らしいと思いました。
温かい気持ちがとても嬉しかったです。
『良かったね』と看護部長さんもわざわざお部屋までいらして頂き、感激しました!
最初は、もっと研修医制度を病院全体に理解してもらいたいという気持ちがありました。
しかし、最終的には自分自身がこんなに多くの人たちから支えられ研修医を育てているんだと痛感しました。
自分の仕事が第3者により評価されるという事には凄く、胃が痛くなる想いでしたが、書類の管理や評価表の管理なども一応、規程内だという事で自分の仕事にも自身が持てるようになりました。

プレゼントを頂きすぐに研修委員長の田村先生に報告しました。
田村先生は『僕にもあるかな?』と楽しみにしていました(笑)
きっと無いでしょう・・・・・

総務課の渡邊さん、西園さんありがとう!!



2009-10-13

指導医インタビュー③

2009年10月13日
指導医インタビュー③
教育管理部 臼井之枝

指導医インタビューは、内科部長 田村 幸大 先生です!
研修委員長をされている、田村先生です。

blog20091013-1 Q:大隅鹿屋病院の印象は?
日頃は「忙しい」、「大変だ~」と言っていても、いざという時は多くの職種が集まって協力してくれる病院です。何か新しい事をやる時も「前例が無いから出来ない」ではなく、「患者さんのためになるなら協力しよう」という姿勢で取り組んでくれますね。

Q:自分たちの研修医時代と何か、違いがありますか?
「教育」が特別意識されていた訳では無かったのか、特別に教育を受けた印象がありません。ぶっつけ本番で研修していた場面が多く、体系的に学べていたか疑問です。
今の研修医を見ていると、自分が研修医だった時よりも優秀だと感心します。教育が重視されるようなって来たり、様々な教育用のツールが出てきたりした事も一因だと思います。

blog20091013-2 Q:先生は、色々な病院に応援に行かれていますが、大隅鹿屋病院の研修医の良いところはどこだと思いますか?
「自分達の病院を愛している」点でしょうか。他院と比べて劣っている部分があった時に「これだからうちの病院は駄目なんだ」という考え方をするより、「自分達が良くしていこう」という姿勢を見せてくれると、こちらも研修医の思いに応えてあげたくなります。

 

 

blog20091013-3 Q:研修委員長の仕事は大変ではないですか?
私は基本的に人に教える事が好きなのだと思います。今の自分が出来上がるまでには、多くの人からたくさんの事を教えてもらってきました。その先生達は「先輩が後輩を教える事は当たり前」という姿勢で、特別にお金をもらっていた訳でもありませんでした。その当たり前の事を研修医にしているだけなので、あまり大変だと思う事はありません。
また、研修委員長は研修指定病院の数しか世の中にいません。そう考えると研修委員長を経験できるのは非常に

貴重な機会だと思います。さらに8月27日には卒後床研修評価機構の機能評価を受審しましたが、そのような機会に研修委員長で臨む事が出来ました。準備過程で大変な事もありましたが、この機会でなければ経験出来ないだろうと思った事もたくさんあり、思い出に残る経験となりました。

blog20091013-4 Q:研修医に期待する事はどんな事がありますか?(エピソードでも)
初期研修の2年間が終わってからも当院で後輩達を育ててくれたら、言う事ありません。ただ、当院で研修した後に全国各地に散っていった後輩達から「大隅鹿屋病院での研修が役立った」とか「今の病院で重要な役割を任されています」という報告を聴く事も、非常に嬉しいものです。その後輩の成長過程にほんの一部でも関われた事の喜びは経験しないとわかりません。どうか多くの経験を積んで、後輩の成長過程に関わる事が出来る喜びを感じてみて下さい。
次回は、救急部長の木村先生のインタビューです。
お楽しみに!!